マンチカンの雑種、ミックスの特徴は?交配禁止の理由とは?

マンチカンですぐに思い浮かぶ特徴は短い足です。ただ、ある理由からマンチカン同士の交配は禁止されています。それでも短い足の猫をもっと増やそうと純血種とマンチカンを交配したのが、マンチカンミックスといわれるミヌエットやキンカローたちです。

そもそもマンチカンのミックスとは?

マンチカンは短い足が特徴の猫ですが、マンチカンミックスとはどのような猫かご存知でしょうか。

猫のミックスとはよく雑種として捉えられがちですが、マンチカンのミックスはそのままでありマンチカンの雑種ではありません。

短足が特徴のマンチカンと別の特徴を持った猫を交配させて産まれた猫のことをマンチカンのミックスとよんでいます。

例えば、短足のマンチカンとほぼ無毛であるスフィンクスを交配させて産まれた短足無毛の「バンビーノ」はマンチカンのミックスです。

他にも、ペルシャと交配させて産まれたのが「ミヌエット」、アメリカンカールと交配させて産まれたのが「キンカロー」など、多くのマンチカンミックスが存在します。

マンチカンにミックスが多い理由とは?

他の猫に比べるとマンチカンのミックスは多種多様です。
どうしてそんなに多いのか疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。

その理由は、マンチカンの短足同士の交配が禁止されているからです。マンチカン同士で交配させた場合、遺伝的に健康でない猫が産まれてしまう確率が高いのです。

そのため多くのブリーダーが、マンチカンと他の猫を交配させて、新しい猫の種類を作り出そうとしています。

マンチカン自体、猫の血統登録団体であるTICA(The International Cat Association)に認められたのは、1995年とまだまだ新しい猫の種類です。

さらに、マンチカンのミックスに至っては大半のこのような団体に正式に認められていないのが現状です。

マンチカン同士の交配は禁止されている?

どうしてマンチカン同士の交配は禁止されているのでしょうか。それには、マンチカンの短い足が深く関わっています。

本来マンチカンには短足と長足がいます。

長足といっても他の猫種と比べたらやや短いのですが、大半の人はその猫はマンチカンではないと思われるでしょう。マンチカンといえば、地を這うような短い足の猫を思い浮かべるはずです。

そんな短い足の珍しい猫をどんどん増やそうとする人々と短い足は遺伝的に異常なのではないかと危惧する人々との間で論争が巻き起こります。

やがて、マンチカンの短い足は「突然変異」で健康には問題ないとされました。
ただ一方で、アメリカのブリーダー、テリー・ハリス氏によりマンチカンの短足同士の交配についての問題点が報告されました。

マンチカンの足を短くする遺伝子は優性遺伝子ですが、その遺伝を持つマンチカン同士を交配させると「致死遺伝子」を持つ子猫が誕生すると報告されたのです。

致死遺伝子とは、その遺伝子を持つ個体(猫だけには限りません)を死に至らしめる遺伝子のことです。

致死遺伝子を受け継いだマンチカンの子猫には、以下のようなことが考えられます。

  • 胎内で死んでしまう。もしくは出生してもすぐに死亡する
  • 奇形をもって産まれる
  • 成猫になっても臓器疾患や異常がある
  • 突然死するおそれがある

現在、マンチカンの短足同士での交配は大きなリスクを負うことから禁止されています。

マンチカンを交配する難しさとは?

既にマンチカンと暮らしていて、その子孫を残したいと思う飼い主さんも多いでしょう。

マンチカンの短足同士の交配はリスクもあることから禁止されています。
それではマンチカンの長足と短足で交配した場合、必ず短足の子猫が産まれるかというとその保証はありません。

マンチカンの約8割は長足といわれているので、どちらかというと長い足の子猫が産まれてくる確率が高いのです。
短足が魅力のマンチカンですが、その子猫が長い足だったらどう思うでしょうか。

長い足のマンチカンは、血統も認められない雑種だと認識している人も少なからずいると思いますが、マンチカン同士から産まれたら長い足でもれっきとしたマンチカンなのです。

確かに稀少性や価格を比較すると、短足なマンチカンが15〜40万ぐらいなのに対して、長足のマンチカンは5〜15万と厳しい現実もあります。

しかし、マンチカンという猫種を残すには、短足同士の交配で生じる死産や奇形などのリスクを減らすため、短足と長足の交配が必要なのです。

また、近年ではマンチカンと他の猫を交配させ新しい猫を作り出す試みがされています。

マンチカンの各ミックスの特徴、性格、値段、飼いやすさを解説!

足の短いマンチカンと他の猫の種類を交配させたマンチカンのミックスを紹介します。

ミヌエット(マンチカン×ペルシャ)

マンチカンの短い足をペルシャの鼻ペチャとゴージャスな毛並みを受け継いだのがミヌエットです。

全体的に丸頭、丸い体、丸い目と丸いフォルムでぬいぐるみのように愛くるしく、体型はガッシリしているのですが、体重は2~4kgとやや小さめの猫の種類になります。

性格はマンチカンと似ており、好奇心旺盛で活発に運動し、遊び好きな面が見られます。
他の動物や見知らぬ人にも警戒せず、人懐っこいのですがマイペースな一面もあります。

また、ペルシャから優しく温厚な面を受け継いでいるので、あまり鳴きません。そのため、集合住宅に住んでいる方でも鳴き声は問題ないでしょう。ただ、遊ぶ時の足音などは階下や隣の部屋へ響く恐れがありますので、注意しましょう。

人への依存度は少なく賢いので、一人でお留守番も可能です。

毛並みに関しては、ペルシャからダブルコートという厚い毛並を受け継いでいるので、ブラッシングは欠かせません。短毛は1日1回、長毛なら1日2回のブラッシングを心がけてください。

また、ペルシャの遺伝的な要素として、心臓疾患や多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)などの病気に気をつけなくてはなりません。

同様に鼻が短いことに起因する、呼吸器の疾患や流涙症(りゅうるいしょう)などにも注意が必要です。

まだまだ希少な猫の種類ですので、ペットショップでは扱っていない所が大半です。ブリーダーから譲り受けることをお勧めいたします。

価格的には、平均的に約20万で、毛並や希少性によって5~50万と幅があります。

キンカロー(マンチカン×アメリカンカール)

マンチカンの短い足とアメリカンカールのカールした耳を受け継いだのがキンカローです。

キンカローは、英語で「kinky(ちぢれた)」と「low legs(短い足)」を合わせて「kinkalow」と名付けられたのです。日本では「マンチカール」と呼ばれることもあります。

特徴的にカールしている耳は、産まれたばかりだと立ったままですが、生後2週間程度でカールし始めます。

短めの足にガッチリした短めの胴体、それに反して尻尾が胴体より長いキンカローも多いのです。

明るく人懐っこい性格だといわれています。特に遊ぶのが大好きで、犬のように「とってこい」ができる賢さを持っています。

寂しがり屋な一面があるので、長い間家を留守にする方には不向きです。他のペットや動物とも仲良くなれるので、一匹だけではなく複数の動物と一緒に暮らせます。

活発で運動能力も高いので、1日1回は思い切り一緒に遊んであげるとストレス発散になり、キンカローと一層親密な関係を築けます。

ブラッシングは1週間に1回程度で問題ありません。ただ、カールした耳はとても繊細ですので、定期的に手入れをし、子猫の頃から触られることに慣れさせておきましょう。

何かあった場合、病院のドクターなど他の人が耳に触れるようにしておくのが重要です。

まだまだ希少な種類なので、ブリーダーから譲り受けるのがお勧めです。
価格は約16万ですが、9~50万と姿形によって変動します。

スクークム(マンチカン×ラパーマ)

マンチカンの短い足とラパーマのクルクルしたカーリーヘアを受け継いだのがスクークムです。

スクークムの名前の由来は、アメリカ先住民のチヌーク語で「たくましい」「強い」などのポジティブな意味があるそうです。スクーカムとも呼ばれています。

際立った特徴は、ラパーマから受け継いだクルクルとカールした巻き毛です。ヒゲまでカールしているのです。また、大きく愛らしい目も特徴のひとつです。

体型はマンチカンの特徴を受け継いで、やや小型でガッシリしています。
ただ、大きさや体重はまだ新しい猫の種類なので、スタンダードな大きさが定まっていません。

性格は活発で社交的だといわれています。活発だからといって攻撃的ではなく、寧ろ穏やかな性格だといえます。

その証拠にあまり鳴くことがなく「鳴かない猫」として知られていますので、集合住宅で一緒に暮らすことも可能です。

活発で遊び好きな猫なので、充分な運動が必要になります。キャットタワーや遊べる環境を整えてあげることが大切です。ただ、運動している際の足音などは意外に響くので、音には気を配りましょう。

特徴的なクルクルとカールした毛並は、1日1回程度はブラッシングしてあげると、美しい毛並みを保てる上に猫とのコミュニケーションを図れます。

手入れを怠ってしまうと、皮膚の疾患や毛玉をうまく吐き出せない「毛球症(もうきゅうしょう)」になる可能性が高くなります。

その際は毛玉をうまく吐かせる猫草やウンチで毛玉を排泄できるようにするヘアボルコントロール用のフードを与えることをおすすめします。

まだまだ珍しい猫種なので、ペットショップで見かけることはほとんどありません。ブリーダーから譲り受けることをお勧めいたします。

子猫なら10万〜30万程度、成猫なら5〜10万程度です。

ラムキン(マンチカン×セルカークレックス)

マンチカンの短い足と、フワフワの巻毛をセルカークレックスから受け継いだのがラムキンです。

ラムキンは、その姿が「子羊」のようだと「Lambkin」と名付けられました。さらに「ナナレックス(NunasRex)」という別名もあります。

なんといっても特徴的なのは、フワフワにカールした毛並みです。
体重は1.8〜4.0kgと猫の種類の中でも小さく、名前の通り子羊のように愛くるしい姿です。

元気に動き回るマンチカンの性格も受け継いでいますが、とてもフレンドリーで甘えん坊な一面もあります。

一匹で長時間留守番させるのはストレスになりますので避けた方がいいでしょう。

ラムキンの特徴的な毛並みはお手入れが欠かせません。1日1回のブラッシングを心がけて、最低でも1週間に1回はブラッシングが必要です。また、子猫の頃は抜け毛が多く、毎日ブラッシングして毛玉にならないように必要があります。

ラムキンの毛はカールしているので、ブラッシングも乱暴にせず、クシのようなコームで毛玉に注意しながら丁寧にすくことが美しい毛並みを保つ秘訣です。

ブラッシングを怠ると、猫が頻繁にする毛繕いで毛玉を飲み込んでしまい、それを吐き出せない「毛球症」になる可能性が高くなります。

季節によってはシャンプーなどの手入れをして、皮膚や毛並みを清潔に保つことが猫に健康にもつながります。大変希少な猫なので、日本のブリーダーはいない可能性もあります。

バンビーノ(マンチカン×スフィンクス)

マンチカンの短い足を、ほとんど毛がないのはスフィンクスから受け継ぎました。

バンビーノ(banbino)とはイタリア語で「赤ちゃん」という意味です。その姿がいつまでたっても赤ちゃん猫のようだったので、バンビーノと名付けられました。

特徴は一目瞭然、毛がほとんど無いことでしょう。
バンビーノは足の短いスフィンクスといえばとても分かりやすい筈です。

スフィンクスと同じように寒さと直射日光には弱いので、完全室内飼いで放し飼いは厳禁です。

寒い時は防寒具を着せ、直射日光を避ける為にUVカットのカーテンやシートなどを窓にはり、温度管理された室内で過ごさせるのがベストです。

無毛なので皮膚疾患にかかりやすく、活発に動き回るので擦り傷なども少なくないでしょう。

バンビーノの皮膚の手入れは、皮脂が溜まらないように週に数回、温かいタオルで優しく拭くことで健康な皮膚を保てます。
月に1回程度シャンプーしてあげるのも効果的ですが、水温に充分注意してください。

性格は明るくフレンドリーで誰とでもすぐ仲良くなれるので、子供のいる家庭や他の猫との同居も容易です。

遊び好きで活発なので、充分に動き回れるスペースやキャットタワーが必要です。また、毛がないので怪我をさせないように室内の配置や遊び道具に充分留意して、環境を整えるのが大切です。

日本ではかなりレアな猫の種類です。

ジェネッタ(マンチカン×ベンガル×オリエンタルショートヘアなど)

ジェネッタはアフリカンジャネット(アフリカンジャコウネコ)に似せて作り出された猫の種類です。

マンチカンにベンガルやサバンナ、オリエンタルショートヘアなどを交配させたのがジェネッタです。

ヒョウのような斑点や雲模様などの美しい毛並はベンガルから、体長より長いしっぽはオリエンタルショートヘアから、短い足はマンチカンから受け継いでいます。

また、顔立ちは野性的な姿とは対照的に、大きな目で可愛らしい顔立ちをしています。
ワイルドさとキュートさを兼ね備えた姿はとても魅力的です。

性格は活発でフレンドリーです。ただ、警戒心が強い部分もあります。

遊び好きなので、一緒にたくさん遊んであげれば、親密度が上がりジェネッタとの距離を縮めることもできるでしょう。さらに、運動不足によるストレスの発散や肥満の予防にも効果的です。

運動量が多いので、高齢者の飼い主には不向きだと考えられます。一緒に遊べる他の猫や動物と飼うのも良いでしょう。

好奇心旺盛で探索好きなので、想定外の高い所やとんでもない行動をするかもしれませんので、壊されたくない大切なものは隠しておくなど対策が必要です。広い場所で充分に運動させるのも重要です。

短毛なのでブラッシングは週に1回程度、春や秋の換毛期にはやや多めにブラッシングすれば問題ありません。

まだまだ世界でも少ない猫種です。

スコマンチ(マンチカン×スコッテッシュフォールド)

マンチカンから短い足を、スコティシュフォールドから垂れ耳を受け継いだのがスコマンチです。
「スコティッシュキルト」と呼ばれることもあります。

短い足でチョコチョコ歩き、スコティッシュフォールドのように足を投げ出して座る「スコ座り」に誰もが可愛いと声を上げたくなるでしょう。

しかし、このマンチカンとスコティッシュフォールドには健康的に大きなリスクを持っていることをご存知でしょうか。
その2つの種類の猫の血統にあたる、スコマンチも例外ではありません。

マンチカンの短い足は「突然変異」で健康には問題ないとされる一方で、短い足同士での交配は禁止されています。
その理由は死産だったり、奇形が生まれたり、成猫になっても健康に異常をきたす報告がされているからです。

スコティッシュフォールドも、スコティッシュフォールド同士での交配は禁止です。特徴的な垂れ耳は「骨軟骨異形成」という骨が正しく成長しない病気なのです。

成長するにしたがって、耳だけでなく、四肢や尾、脊椎に「骨瘤」ができる病状が現れます。そうすると、まともに歩けなくなり一生病気に苦しむ猫も少なくありません。

スコ座りも、骨の変形によって、普通の猫のような姿勢が保てず、あのような姿勢をしているのだという説もあり心が痛みます。

スコマンチもマンチカンとスコティッシュフォールドの遺伝的な要素を多く受け継いでいるので、同様のリスクがあるのは否めません。

可愛いからというだけで安易にスコマンチを飼うのはお勧めできません。
もし、どうしてもスコマンチと一緒に暮したいのなら、病気に対してそれ相応のリスクを負うことを覚悟しなくてはならないからです。

スコマンチは健康上の問題で、TICA以外の血統を登録する大半の団体からは認められていません。TICAの血統書があるスコマンチは大変稀な存在です。

もし、スコマンチの血統書を持っているというブリーダーやペットショップがあるとしたら、必ず真偽を確かめることが必要です。

加えて、猫の健康をないがしろにし、ブームや金儲けを優先させるブリーダーやペットショップはかなり悪質だと断言できます。

マンチカンのミックスを販売しているブリーダーの探し方、里親になる方法とは?

マンチカンのミックスの歴史は浅く、マンチカン自体も猫の血統登録団体であるTICAに正式に認められたのは1995年です。

そのマンチカンを交配させて誕生したのがマンチカンのミックスですので、専門のブリーダーも少なく、ペットショップで取り扱われるのもかなり稀になります。

譲り受けたいマンチカンのミックスがいるのでしたら、そのブリーダーを探すことから始めなければなりません。

現在はインターネットという便利なツールがあるので「探したい猫種の名前」と「ブリーダー」で検索すれば、ある程度のブリーダーは見つかります。

それでは、そこから優秀なブリーダーを見つけるにはどうすればいいのでしょうか。

そこで、猫の専門の「キャッテリー」の方を見つけられると、悪質なブリーダーはかなり除外できるかと思われます。

キャッテリーとは、アメリカを中心とした猫の血統団体であるTICA、CFAに正式な認定を受けた、猫の純血種の交配をされている方々です。

キャッテリーとブリーダーの違いは、ブリーダーは最低限「動物取扱業の登録」と「動物取扱責任者の資格」があればブリーダーとして認められます。

しかし、キャッテリーは更にTICA、CFAに公認を受けなければなりません。そのためは豊富な猫の知識と交配の経験が必要になってきます。

ブリーダーの中にも猫の知識が豊富で交配の経験豊かな方は大勢いらっしゃるのですが、悪質なブリーダーも少なくないのです。

ネット上でも悪質なブリーダーを見分けるには、以下に気をつけるといいでしょう。

通信販売のみで猫を販売していて、実物の見学をさせてもらえない
生まれて間もない、生後49日未満の子猫を販売している

健康な猫を譲り受けるには、優秀なキャッテリーやブリーダーを探すのが最優先です。
そうすれば、猫にとっても飼い主にとっても幸せな生活が待ち受けているのは、間違いありません。