猫を飼い始めたが、ペットショップにはたくさんのフードが並んでおり、値段もバラバラ味もバラバラでは、フード選びに悩んでしまいますよね。今回は猫が食べて良いものと悪いもの、そして、猫の食事に必要な成分とそのフードの選び方について紹介していきます。
猫に必要な栄養素とは?
猫に必要な五大栄養素とは
猫に必要な栄養素、それは五大栄養素と言われるものです。
「糖質(炭水化物)」「蛋白質」「脂質」の三大栄養素に、さらに、「ビタミン」「ミネラル」が加わり、五大栄養素と呼んでいます。
では、ただこの五種類の栄養素を摂取すれば良いのかというとそうではなく、きちんとしたバランスのとれた摂取が大切になります。
多すぎても少なすぎても、それは猫にとって悪影響になってしまうのです。
また、最近注目されている栄養素としてDHA、EPAといった必須脂肪酸があります。
これらは、猫の皮膚、関節、心臓などあらゆる身体の健康維持に役立つとされており、サプリメントも発売されるほど人気があります。
オメガ3・6脂肪酸という形で記載されているケースもありますので、チェックしてみてください。
総合栄養食と一般食の違い
また、フードを選ぶ時に、ペットフードのパッケージの裏をチェックしてみてください。
一般食、総合栄養食、その他(おやつ)などの表記がされていると思います。
猫の体づくりに必要な栄養素のバランスがしっかりとれているフードは総合栄養食です。
迷ったらまずは総合栄養食を選ぶということを覚えておきましょう。
猫に与えて喜ぶ食べ物とその与え方
猫はみんな魚が好き?
では、猫が喜ぶ食べ物とは何でしょうか。
日本の猫は魚が好き、というイメージがありませんか。
実は、アメリカの猫は、魚はそれほど好きではなくチキンなどの肉類を好むと言われています。
猫たちは子猫の頃によく食べたものを母の味として覚え、それを安全な食べ物であると認識します。
そのため、その子にとって喜ぶ食べ物は何かを考えるなら、子猫の時に慣れ親しんだ味であると覚えておきましょう。
はじめて飼った猫のためには、最初のうちは、色んな味のものを試してあげるといいでしょう。
同じメーカー、ブランドのものでも味の種類が違うものがたくさん並んでいます。
まずは、小さいサイズのフードから購入して自分の子が気に入ってくれる食べ物と出会えるようにするといいでしょう。
さらにもうひと工夫しておくならば、小さな頃から色んな味のものを経験させることで食わず嫌いをしない猫に成長させることもできます。
与え方に一工夫で更なる喜びを
猫にフードを与える時に一工夫してあげることで、猫の喜び方が変わってきます。
まず、容器の高さを少し高めにしてあげてください。
なにか小さめの台の上に載せてあげることで、身体をぐっと曲げなくてもフードを食べられるため、猫が楽に食事をすることができます。
そして、フードの量はきちんと計ってからあげましょう。
与え過ぎは肥満の元になるので、喜ぶからといって与えすぎないように注意してください。
また、ウエットフードを与えるときは、電子レンジなどで人肌程度の温度まで温めることをオススメします。
そうすることで、匂いが立ち食事に興味がそそられるとともに、食べた時の胃腸への刺激も少なくて済むからです。
冷たすぎるものを与えると、胃腸が敏感な猫の場合下痢をしたり嘔吐したりしてしまうことがあるので気をつけてあげましょう。
遊びながらフードを手に入れるという方法を経験させてあげる
猫には狩猟本能があるため、遊びながらフードが手に入ることに喜びを感じる子が多いです。
空のペットボトルに複数の穴を開けて、その中にいくつかフードをいれてあげましょう。
興味を持った猫がペットボトルを転がすうちに、気づいたらフードを手に入れることができるというわけです。
これで猫は楽しくごはんを食べるという経験ができますし、飼い主にとってもなかなか猫と遊ぶ時間が作れない時に猫を暇にさせずに済みます。
双方にとってメリットのある与え方なので、ぜひ試してみてください。
猫に与えてはいけない食べ物
猫にとって、食べてはいけないものとはどんな食べ物でしょうか。
食べてはいけないわけではないのですが、総合栄養食以外のおやつや一般食を与え続けると、栄養バランスが偏ってしまい病気の原因になります。
メインのフードは総合栄養食にし、それ以外のおやつ類はたまにご褒美としてあげるようにしてください。
危険!もしかしたら死んじゃうかもしれない食べ物
また、人の食べ物でも猫にとっては有害なものがたくさんあります。
玉ねぎや長ネギなどのネギ類、チョコレート、キシリトールガム、イカなどの魚介類、生卵、レバー、鶏の骨、生の肉(豚肉)、ブドウなどがその例です。
それぞれもし食べてしまうと、中毒症状を起こしたり、皮膚病になったりといろんな病気になってしまいます。
これらの食べ物は与えないようにするとともに、勝手に猫が食べてしまえるような場所には置かないように気をつけましょう。
犬用と猫用、犬と猫とごはんの違い
ドッグフードも猫にとってはいいご飯とはいえません。
というのも、犬と猫は必要な栄養素が異なっており、特に猫には「タウリン」というアミノ酸が必要になるのですが、犬には必要ありません。
そのため、ドッグフードには猫に必要なタウリンが入っていないため、猫がドッグフードだけを食べ続けてしまうとタウリン欠乏症になってしまいます。
ドッグフードとキャットフードは似て非なるものなので注意しましょう。
もし猫が食べてはいけないものを食べてしまったときの対処法
もしも、食べてはいけないものを食べてしまったら、まずは動物病院に電話しましょう。
それぞれの食べ物によって、中毒を起こす量や致死量は異なりますが、その子の体重や体調によってもどんな体の変化が起きるか分かりません。
焦らず、動物病院に電話をかけて食べてしまったものを説明し、その後の指示を受けてください。
たとえ夜中であっても、今は夜間病院もありますので、最寄りの動物病院に繋がらなくても焦らないことが大切です。
猫の口周りにまだ食べ物がくっついていて舐め取ってしまいそうな場合は、すぐに拭うようにしてそれ以上食べてしまわないようにしてあげましょう。
万が一に備えて、かかりつけの動物病院に夜間救急病院の連絡先を聞いておくことをおすすめします。
猫の餌の選び方
では、たくさんあるフードから、どう選んでいけば良いのかについて説明します。
まずは、パッケージの裏を見て総合栄養食を選ぶこと、これは先程述べたとおりです。
しかし、総合栄養食だけでもたくさんあります。
ライフステージで選ぶ
つぎにチェックするのは、猫が子猫なのか、大人の猫なのか、高齢の猫なのかという点です。
それぞれのライフステージに合わせて必要な栄養素のバランスも異なります。
子猫には「子猫用」「キトン用」「成長期用」と書かれたフードを選んであげましょう。
それ以降はだいたいのフードに「〜7歳まで」「11歳以上用」といった年齢の表記がありますので、自分の猫の年齢に合わせて選ぶといいでしょう。
ドライフード?ウェットフード?
またフードにはドライフードとウェットフードがあります。
ドライフードは水分量が10%程度、ウェットフードは水分量が70%程度含まれています。
基本はドライフードをおすすめします。
というのも、ウェットフードのほうが嗜好性が高く猫は喜ぶのですが、歯に汚れが付着しやすく歯石の原因になったり、ドライフードを全く食べなくなってしまい、将来的に病気になった時に困ったりしてしまうからです。
ドライフードだけで食べが悪いなと感じるときに、ウェットフードを混ぜるのが良いでしょう。
どんなメーカーを選べばいい?
国産、外国産の違いはありますが、添加物の使用が少ないところがオススメです。
例えば、ロイヤルカナン、ヒルズ(サイエンスダイエット)、カナガン、ピュリナなどです。
また、獣医学科のある大学と共同開発している商品もあり、ミャウミャウ、メディファスなどは信頼性の高いフードと言えます。
迷ったときは、このような信頼性があり、添加物の使用量が少ないフードにするといいでしょう。
可能ならばEPA、DHAのような脂肪酸が含まれたフードを選んであげることで、愛猫をより健康的な生活にさせてあげることができると思います。
フードはたくさんありますが、ここまで猫のことを考えられているフードというのはそんなに多くないかもしれません。
あなたの愛猫にとって一番のフードに出会えることを願っています。
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